小児神経外来

自閉症やADHDなど神経発達症に関する相談、療育に関する意見書や診断書などの書類記載は実施しておりません。
あらかじめご了承下さい。

小児神経外来

発達に関して気になることがある方から、熱性けいれん、けいれん様の症状が気になるなど、お子様の発育、発達に関する気になる事柄について小児神経・てんかん専門医が丁寧に診療し、状態に合わせたアドバイスや治療を提供しています。小児神経外来では、WEB予約が可能です。

発達相談

お子様の発達で気になることがある場合に相談することができます。
お子様の様子についてなんでも気兼ねなくご相談下さい。お子様の発達をサポートし、保護者の方と一緒に見守っていきます。

診療対象となる方

など

診察内容

お困りの点やお悩みについて丁寧にうかがっていきます。
必要に応じて症状や状態、ライフスタイルにもきめ細かく合わせた相談や治療、処方、医療ケア、福祉や教育機関との連携まで、トータルなサポートを行っています。
評価結果をもとに、診断内容をわかりやすくお伝えし、対処方法などのアドバイスを行います。

小児神経外来の対象となる主な疾患

熱性けいれん

「主に6か月から60か月までの乳幼児期に起こる、通常は38℃以上の発熱に伴う発作性疾患(けいれん性、非けいれん性を含む)で、髄膜炎などの中枢神経感染症、代謝異常、その他の明らかな発作の原因がみられないもので、てんかんの既往のあるものは除外される」(熱性けいれん診療ガイドライン2023)
乳幼児期に生じる発熱に伴うけいれんであり、わが国では10人に1人程度に見られる比較的頻度の多いけいれんです。半数以上の子は1回のみで繰り返さないため過度の心配は不要です。

よくある質問

熱性けいれんは繰り返しますか?

両親の熱性けいれんの既往など、特定の因子があると再発率が高くなりますが、半数以上の方は一生に1回のみです。また最後の発作から2年を過ぎれば再発することは少なくなります。

熱性けいれんを予防することはできますか?

15分以上止まらないけいれんがあった場合は予防薬の使用が考慮されますので、ご相談ください。また熱性けいれんを繰り返すときにも予防薬の適応が考慮されますので、ご相談下さい。

熱性けいれんを繰り返すとてんかんになりませんか?

てんかんの発症率は熱性けいれんの既往のない方と比較すると多少高くなりますが、90%以上の方はてんかんになりません。また、熱性けいれんを繰り返すことでてんかんになるわけではないため、仮に熱性けいれんを予防してもてんかんの発症予防にはなりません。

解熱剤は使ってもいいですか?

けいれんが起きにくくなることはなく、逆に起きやすくなることもないため、通常通りの使用で大丈夫です。

熱性けいれんを起こした時の対応はどうしたらいいですか?

以下①~⑥を目安に対応されてください。

  1. あわてない:通常は数分間で止まります。命に関わることはまずありません。
  2. 何もしない:口の中にものを入れない。大声で呼んだり、体を揺すったり、押さえつけたりしない。
  3. 楽な姿勢で:衣服をゆるくし、危ないものから遠ざける。
  4. 嘔吐に注意:横向きに寝かせるか、吐きそうなときは顔あるいは体ごと横に向ける。
  5. 観察する:何分続いているか、けいれんの様子(左右差や目の動きなど)を観察、記録する。
  6. 意識回復を確認:意識がはっきりするまでは口から薬、飲み物を与えない。

熱性けいれんを起こしたら救急車を呼んだ方がいいですか?

以下①~⑥を目安に救急車を呼んでください。

  1. 初めてのけいれんのとき
  2. 発作が5分以上続き、止まる気配がないとき
  3. 保護者がパニックになり、どうしてよいかわからないとき(判断に迷うとき)
  4. 繰り返し発作が起こるとき
  5. 全身ではなく体の一部だけ、あるいは部分的に強い発作のとき(いつもの発作と様子が違 うとき)
  6. 呼吸の状態がおかしい、他の神経症状を伴う(意識の戻りが悪い、麻痺など)

てんかん

てんかんとは

「てんかん発作」が繰り返して起こるか、繰り返すことが予想される慢性の脳の障害です。
(「てんかん発作」・・脳の神経細胞が異常に活動してけいれんや意識障害、視覚異常などの様々な症状をきたすこと)

代表的なてんかん発作

全身のけいれんが最も多いですが、体の一部がぴくぴくしたり、ぼんやりして反応が乏しくなるなど様々な発作症状があります。脳の神経細胞の興奮する部位で発作症状も決まるため、患者さんごとではおおむね同様な発作が起こることが多いです。最初はてんかん発作と気づかれず、全身けいれんを起こした後に他の発作症状が判明することもあります。

てんかんの原因・頻度

小児てんかんの60~80%は原因不明ですが、次に多いのは脳性麻痺などの周産期障害であり、次いで知的障害、脳炎や髄膜炎後遺症、脳の形成異常、染色体異常などがあり、まれですが神経変性疾患などの神経難病が見つかることもあります。頻度的には100~200人に1人程度に見られます。

てんかんの診断

発作症状の確認が最も大切で、発作症状からてんかんが疑われる場合は脳波検査やMRIなどの画像検査に加え、血液検査などを行い、症状、年齢、脳波、画像所見などを総合的に判断して診断します。

てんかんの治療

抗てんかん薬という脳の神経細胞の過剰な興奮を抑制する薬を毎日服用する治療を行います。小児てんかんの場合、発作症状やてんかんのタイプ、副作用などを考慮し、適切な抗てんかん薬の内服治療を行うことで、多くの場合発作の抑制を得ることができます。治療を開始し、2~3年発作が見られない場合は抗てんかん薬を減量、中止することも可能です。
一方、適切な抗てんかん薬を用いても発作の抑制が得られない薬剤抵抗性てんかんの場合は外科的治療も考慮されるため、適切な専門医療機関にご紹介致します。

予約の変更

予約日前日(前日が祝日の場合は2日前)までに、予約の変更が可能です。
なお、ご予約の時間に遅れて受診される場合、診療の延長はできませんのでご注意ください。

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